貯水槽

Controller.jpg貯水槽は、培養液を溜めておくためのものです。可能な限り、大きくする方が良いでしょう。植物は養分より、はるかに多くの水を必要とします。そして、その水の多くは葉などから蒸散してしまいます。

生長の早い植物では、1日に1ℓ近くの水を消費してしまうことがあります。こうして水が消費されていくと、培養液の養分濃度が高まるため、水を足さなくては、バランスが崩れてしまいます。

 フController-FloatBulb.jpgロートバルブを装着すれば、貯水槽内の培養液の量を自動的に一定に保てます。フロートバルブを装着しない場合「満水位置」のマーキングをし、これより培養液が減っている時には、すぐに水(pH調整済み)を足すようにしましょう。

貯水槽内の培養液の温度は、常に13~16℃に保つようにしましょう。この温度が保てない場合は、水耕栽培専門店と相談して、貯水槽用ヒーターやクーラーを設置しましょう。この13~16℃というのは、蒸発と湿気を軽減し、植物の養分吸収に適している温度です。培養液が24℃を超えると、病気や腐敗の原因になってしまいます。


ポンプ

  AP-β2000-1.jpgアクティブ(能動式)水耕栽培システムにおいて、根に培養液を運ぶためのポンプは欠かせません。ポンプが1時間にどれだけの液体を動かせるかをGPH(ガロン/時)、またはLPH(リッター/時)で表します。

エアポンプは、低価格で購入できます。貯水槽の外に設置しますが、漏電による感電などの問題を避けるために、ポンプは水に触れないように注意を払う必要があります。

ウォーターポンプは、培養液の入った貯水槽に沈められます。完全密閉されており、長期耐用できるオイルを使っています。このオイルは潤滑油であり、部品の冷却効果もあります。また、貯水槽の中でも使える、水陸両用ポンプもあります。ポンプを選ぶ際は、水耕栽培専門店のアドバイスを受けながら、用途に応じた高品質で保証のあるものを選びましょう。高品質なポンプは、錆びが発生したり腐食したりせず、また植物に有害な物質を流出させません。

ポンプは、貯水槽から培養液を吸い上げるために都合の良い位置に設置します。また、貯水槽は、培養液の循環に適した位置に設置しましょう。

Wolf-Dirty-Water-Pump-Auto-.jpg大きなポンプは、少しだけ高価になりますが、高い圧力で大量の培養液を動かせます。


生長期

一度しっかりと根付いて枝葉が活発に生長しはじめたら、苗は生長期に入ります。この時期はクロロフィルの生成が急ピッチで行われ、植物は得られる光・CO2・養分・水により、青々と枝葉を広げていきます。生長を最大限に活かすためには、十分な水と養分を吸収することのできる根の形成が不可欠です。何不足なく生長した植物からは、色鮮やかな花や風味豊かな果実が採れます。

蒸散は苗だった頃と比べて、飛躍的に多くなるため、より多くの水を必要とします。また、より多くの窒素も必要となり、カリウム・リン・カルシウム・マグネシウム・硫黄・微量栄養素も以前に比べ、たくさん必要になります。植物が大きくなるほど根も多くなり、必要となる水と養分も増えていきます。GHE-KP 4.jpg


開花と果実

Ripen (1).jpg植物が開花期に入ると、必要とする窒素の量が減る一方で、たくさんのリンやカリウムが必要になり、植物によってはさらにカルシウムの量を増やす必要があります。この時期は「開花期用」の液肥を使うと良いでしょう。植物は花や果実をつけると、ますます養分を必要とするようになります。多くのガーデナーは、美味しいトマトやナスなどを収穫するために、与える培養液の濃度を段階的に高めます。特定の植物のニーズに関しては、水耕栽培専門店で相談してみましょう。

味覚にうるさいガーデナーの中には、収穫の10日程前から段階的に真水を使って、植物に残留する養分(培養液から摂取した分解代謝物)の抜き取りをする人もいます。ギリギリまで成熟するのを待ってから、一気に養分を抜き取りたい場合は、「養分抽出剤」を使うと良いでしょう。このような製品を使うことによって、より早く確実に養分を抜き取ることができます。GHE-KP 3.jpg


挿し木(クローン)の育て方

RootJuice.png植物には有性繁殖と無性繁殖があります。種子が有性繁殖なのに対して、挿し木は無性繁殖にあたります。生長中の植物の枝を切り、根付かせる挿し木はクローンとも呼ばれています。

挿し木で繁殖させた場合、マザープラント(親株)と全く同じ遺伝子を持った植物になります。マザープラントが種から育ったものでも、挿し木から育ったものでも、マザープラントとして使うことができます。一番大事なことは、挿し木する枝のマザープラントが健康であるということです。生長具合や耐性などの、遺伝性特徴は全てマザープラントから引き継がれます。

どんな植物でも、年齢や生長時期などに関係なく挿し木に使うことができますが、ベストの結果を得るには、生長2カ月以上の植物を使いましょう。

挿し木用に切り取った枝に炭水化物の含有量が多く、窒素が少ない場合、急速に根を張り始めます。マザープラントの炭水化物量を増やすためには、培養液を極限まで水で薄めて、マザープラントの養分を減らします。古い葉は黄色くなってきたりすることもありますが、炭水化物量が最も多いのは、このような下側にある古い成熟した枝です。rootcomplex.jpg

植えたばかりの挿し木は、根の生長を促進するために多くのリンを必要とします。窒素は控えめにしましょう。挿し木にする前に、マザープラントが健康であることを確認し、防虫剤・殺虫剤などは使わないようにしましょう。

挿し木にされるために切られることは、植物にとってショッキングな出来事です。生き残るためには、それまで葉ばかり生やしていた枝は、根も生やさなくてはいけません。根の生長を促すホルモンを活用すると、このプロセスを促進させることができます。

発根ホルモン

発根を促進するホルモンは、粉末状のものも売られています。しかし、液状やジェル状の方が茎に均等に浸透し確実です。茎にホルモンを塗る際は、直接発根ホルモンの容器に茎を差し込むのではなく、必ず発根ホルモンを別の容器に取り分けてから使いましょう。これは、茎に付着しているかもしれない有害物質で、ホルモン液を汚染しないようにするためです。容器に余った分は、もちろん廃棄します。ClonFix-3.jpg


発芽と育苗

発芽には十分な水・十分な量の空気(酸素)・適当な温度の3つがポイントになります。ほとんどの種は、暗く、温度が21~32℃であれば1週間以内に発芽します。最も発芽が早いのは、培地温度が24~27℃、室内温度が21℃の時です。種には発芽のために必要とする十分な養分の蓄えがあります。

苗を育てる(育苗)には毎日欠かさず水をやり、均等に湿らせます。トレイ(苗床)に溜まった余分な水はしっかり排水します。微量の液肥を加えた水をやるとさらに生長を早めることができます。カビなどの発生を防ぐために、ブリーチ(漂白剤)を50倍(水100に対してブリーチ2)に希釈したものや専用のカビ防止剤を使うこともできます。

発芽し、培地から上に伸びはじめたら蛍光灯(低光量のライト)の下に置きましょう。2~3週間ほど立って、根が培地(ロックウールミニなど)の外面に現れはじめたら植え替え、希釈した培養液を与えます。初心者が苗を育てる時に一番犯しやすい間違いは、水の与えすぎです。均等に湿っている必要はありますが、水没寸前の状態は絶対にタブーです。


種と花

植物の種にはその植物を特徴付ける全ての遺伝子が詰まっています。大きさ、病気や害虫に対する耐性、根の張り方、茎や葉、花や果実のつけ方など、その植物に関する全てです。

種の中には、遺伝子の詰まった胚芽と、その周囲に一時的な栄養分があり、硬い殻で覆われています。柔らかく色が薄緑色の種は未熟なので、避けた方が良いでしょう。収穫後1年以内のフレッシュで乾燥し成熟した種なら、早く発芽し逞しく生長します。種は乾燥した冷暗所に保管しましょう(種によっては5℃の冷蔵庫での保管がベスト)。5年かそれ以上長持ちするものもあります。

発芽後、しっかりと根が張り、枝葉が急速にすくすく伸び始めたら、生長期に突入です。生長期の植物は、光・CO2・養分・水を限界まで取り込んで急生長します。この時、大量の窒素が必要になります。カリウム・リン・カルシウム・マグネシウム・硫黄・微量栄養素の類もそれまでより多く必要とします。

長日植物は1日に16~18時間もの間、光を必要とし、その条件のもとで開花期を迎え、果実をつけます。長日植物の例として、トマト・ペッパー・パンジー・アフリカスミレなどがあげられます。

短日植物の例として、ポインセチア・クリスマスカクタス・白菜・菊などがあげられます。人によっては生長を促すため24時間、照明をつけっぱなしにする人もいます。短日植物は1日の日照時間が12時間以下、暗闇の時間が12時間以上連続すると開花期に入ります。